知的戦闘力を高める 独学の技法 (日経ビジネス人文庫)

独学のシステム①戦略 武器を集めるつもりで学ぶ

「自分はどんな戦い方をするのか?どこで強みを発揮するのか?」 (中略) 逆に言えば、「何をインプットしないのか」

独学のシステム②インプット 広範囲のソースから自分の五感で行う知的生産

「アウトプットが必要になったとき」というのは、もう「舞台に立て」と言われているわけですから、そこで勉強をしているようでは、どうしても付け焼刃的な知識の表面的なインプットにならざるを得ません。 結局、どこかで聞いたような話を、自分のユニークな体験を交えて語るという、よくあるビジネス書のスタイルにならざるを得ないわけで、その人ならではのユニークな切り口とか、あるいは他のジャンルの知見と組み合わせた独自のソリューションとかというのは、どうしても出しにくいということになります。 人生において、他者からアウトプットを求められていない時期、インプットのための機会費用の小さい時期にしか、大量かつ無節操なインプットはできません。 そして、いざ他者からアウトプットを求められる時期になって、その人らしいユニークな知的アウトプットを生み出せるかどうかは、この無節操なインプットの蓄積によると考えれば、若いときの無目的で無節操な勉強こそ、継続的に知的生産力を維持するために重要だ、ということになります。

とはいえ、効果的なインプットには欲する心も重要

そのためには、問いを持つこと↓↓

効率的な学びを継続するためにも、「問い」を持つことが重要だということはわかったとして、ではどうしたら「問い」を持てるのでしょうか? まずは、日常生活の中で感じる素朴な疑問をメモする癖をつけるといいでしょう。

独学のシステム③抽象化・構造化 洞察につながる「問い」と「組み合わせ」

「学んだ知識」と「抽象化によって得られた仮説」をセットにしてストックすることを心がけるということです。 具体的には、次の質問について、自分なりの答えを書いてみることをお勧めします。

  1. 得られた知識は何か?
  2. その知識の何が面白いのか? 3.その知識を他の分野に当てはめるとしたら、どのような示唆や洞察があるか?

独学のシステム④ストック 効率的に知識を引き出せるシステムを作る

転記に見合う価値があるのかという見極めが重要であり、したがって上限を9箇所と設定しています。 転記の箇所を9つまでと制限すると、アンダーラインを引いた簡所を再び読み直し、「選り抜く」という作業が必要になります。この段階ですでに、アンダーラインを引いただけで本棚に戻してしまうよりも、脳内への情報の定着率は高まります。

知的戦闘力の発揮度合いにはいくつかのレベルがあります。それはすなわち、 レベル1 過去に学んだ知識を、状況に応じて適宜用いることができる レベル2  過去に学んだ知識を組み合わせ、自分ならではの概念を構築できる という二段階です。 このうち、知的ストックの構築がレベル1に貢献することは論をまちませんが、ではレベル2を実現するためにはどうすればいいのでしょうか? ここでポイントになるのが「タグ付け」ということになります。まったく別の情報ソースからインプットされた情報が、たとえば「イノベーション」という同じタグを付けられることによって、初めて横に並べられることになります。

読書を経てのアウトプットが最近減っていたが、読みっぱなしではなく書き留めることの重要性を再認識した。